2010年5月7日金曜日

製本の手技

アテクシ、デザインの会社にいるのに紙やら印刷のことについては、知識がほとんどないのです。素人さん同然に「お、これは素敵じゃないかー」とか、そういう感じでしか判断できないのですが、、、

そんなアテクシは、昨日、「美篶堂まつり」と「活版凸凹フェスタ2010」というものを見に行ってみた。
きっかけは「美篶堂まつり」は会社のTさんがチラシをくれたこと、「活版凸凹フェスタ2010」はyokotinoと87eコンビが出展し、彼女たちの作品が見られる、ということでお出かけしてみた。

「美篶堂まつり」も「活版凸凹フェスタ2010」も紙や印刷のクリエーターさんたちが自分の作品をたくさん展示していて、小さな作品を買うこともできる。
ワークショップなども開かれていたりして、「ほほぉ。。。」と学べることもたくさん。

「美篶堂まつり」では美篶堂の上村さんの丸背上製本の制作工程のデモンストレーションを拝見させていただいた。

普段、いろんな本を手にとっているけど、そもそも製本の種類のことなんて考えたことなかった。(あまりにも身近で当たり前すぎて。。。)
でも、よっくと考えてみ。
これだって長い歴史の中で培われた技術なんだってことに気づいた。。
「製本の歴史」で検索してみた。

製本の起源と歴史(東京都製本工業組合)

最初は一枚の紙に文字を書いていた

くるくる巻いて「巻子本」。これで持ち運びとか収納しやすくなったね。

でも「巻子本」だと広げないと読みたいところを読めない。
それじゃ折ってみよう。「折本」の誕生。

あれ、でも「折本」だと折り目から切れちゃったり損傷しやすい。
だったら綴じてしまおう。「和綴じ本」への進化。


んでもって、西洋の製本技術が伝わって「丸背上製本」というスタイルが定着したんじゃないかな。と想像。

昔は全て手作業で製本職人さんが一冊づつ仕上げていたわけで、本が貴重だったというのもうなずける。
書店に並んでいるような本は大半の工程が機械化されているから、私たちは手頃な価格で書籍を手にすることができるんだなぁ。機械化の光の部分を私たちは享受している。

機械化の陰の部分としては、美篶堂さんのような手仕事の製本屋さんの技術が失われていくことになる。とはいえ、大量生産本じゃない特別なものを本にしたいとき、こんな製本屋さんに依頼してみたい気持ちにかられます。
制作工程を見ながら職人の手に魅せられプロジェクター越しに激写。



デジタルデータが主流のこの時代。
私もデジタル化の促進に加担するジャンルの仕事をしているけれど、やっぱり「本」や「紙」で見たい、感じたいものはたくさんある。
応援したい職人技。


今度、印刷博物館にいってみようかなぁ。。ちょっと興味がわいてきた!

印刷博物館

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